徒手空拳

徒手空拳

これは人間の営みの中で最も悲しいことの一つではあるまいか。

自分の為したことが全く意味をなさず、まるで相手にされず、何もできない・何もしていないかのように扱われる。
これほど日常生活で起こりやすく、かつ心を抉るものはないだろう。


自分は基本的に自意識過剰気味である。
いろいろ考えてしまって、余計なことも考えてしまって、大事なことが疎かになりがちだ。
シンプルに考えることが大切だと思ったことは何度もある。
こんなことを言ったらあの人は良く思わないだろう、こんなことしたらこの人は良くても他の人はつまらないだろう、くだらないと思われたら嫌だなあ、気が利かないと思われたら嫌だなあ、そんなことばかりを考えて押さえるべきポイントは押さえられないのだからなんともいえず自分が嫌になる。


そうして周りの人に気を遣わせてしまって、申し訳ないと思っているのにそれを伝えられない。
どうしてか強がってしまう。道化になって、ふざけてる振りをして、気にしてないよとでも言いたげな態度を取ってしまう。
暗い気持ちになっているのを他人に見られたくないのだろう。
何にも気に留めていない振りをして、誰かが助けてくれればなと思っているのかもしれない。

自分は全然たいしたことない人間だって思っているくせに、諦めないのが大事だの、自分に期待することが大事だの、自分の都合のいいように言い聞かせて自分はまだやれる、頑張れると思っている。色んなことを諦めてしまえば楽なのになと思いながら。

自分はやる気が無くて、大して何もしてなくて、迷ってばかり。でもそれでも何かあるんだと、なりたい自分になれるんだと思いたいだけの人間だ。そう考えてしまうこと自体が全然自分の望む所ではないと、思いながらもやめられない。

この先自分はどうなるんだと、自分でも心配だ。
周りの人には心配いらないですよと軽く言ってる自分が信じられないぐらい、本当に僕はどうなってしまうのか。お世話になっている人の期待を裏切ってしまうんじゃないかと不安で不安で仕方がない。